遺言怪談 形見分け
購入済み
シリーズ
全1冊
作品情報
「これを書かずに死ねるかッ」死線を彷徨い、地獄の淵より戻ってきた怪談蒐集家・西浦和也が、これだけは遺しておかねばと語る怪談を盟友・加藤一が書き留めた怪事録。古戦場のあった村で、匿っていた大将首を敵方に差し出した血族の末裔を襲う「黒土と白子」の呪い…「アウグスティヌスの祟り」宅配員が訪れた五寸釘で釘打ちされた開かずの部屋。中には気配が…「誤配の部屋」深夜のコンビニにやってきた奇妙な客。バックヤードのカメラには老婆と小学生が映っているが…「どっちが見えてんのよ!」上階のベランダから垂れ下がる女の片手。手はやがて両腕、頭、全身と姿を現して…「女と犬」北海道の自衛隊駐屯地の敷地内にあるブルーシートで隠された鎮魂碑。その不気味な曰くとは…「黒い屋根とブルーシート」滋賀のライブハウスのエアコンダクトの中に棲む女の霊。目撃できたバンドはデビューできるというジンクスが…「耳の肥えたファン」駐屯地内の巡回で姿を消した自衛官。見つかった曰くつきの倉庫で何が…「脱柵」四国の集落に出る死人の群れ。身代わりの贄を求める死人に魅入られた少女を救う道は…「一年と七人」宅配怪談から自衛隊怪談、そして村の怖い話27話の闇をお裾分け。