流言 武商繚乱記(三)

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あらすじ

吉川英治文庫賞作家・上田秀人がおくる書下ろし時代小説、最新刊!!世に怖きは噂の力。見せよ! 町方同心魂時は元禄、大坂では莫大な富を得た大商家・淀屋が隆盛をきわめる。淀屋に借金をする大名が増えて、返済が滞る、さらにカネを借りるという悪循環に陥っていた。もはや、淀屋は世を動かす重要な歯車になっていることに危惧を覚えた幕府は、目付の中山出雲守を大坂東町奉行の増し役(ましやく)に任じ、淀屋を探らせることに。大坂・東町奉行所の同心、山中小鹿(やまなか・ころく)は、上役の娘だった妻の不貞を許せず、少々手荒に離縁したのを理由に東町奉行所内で孤立していた。「淀屋を潰す証拠を見つける」という密命を帯びた中山出雲守は、気概あるはぐれ者の小鹿に目をつけて、淀屋の監視を命じる。いっぽうの淀屋も密かに策を練っていたーー。カネを駆使して武士を水面下で操ることに長けた豪商との争いに直面する町方同心・山中小鹿は、持ち前の粘り強さでいかに立ち向かうのか。

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