新自殺論 自己イメージから自殺を読み解く社会学

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年間3万人超え、10年以上続いた日本の自殺増加は何だったのか。なぜ、1998年からの日本の自殺増加の中心は中高年男性だったのか。なぜ、2000年以降、中高年の自殺が減っても、若者の自殺は減らないのか。なぜ、日本の女性や若者の自殺率は、他の先進国と比べてとくに高いのか。社会の自殺率は、何によって変化するのか。自殺研究は、いまも貧困や失業、離婚、病気、争いごとなどに自殺リスクの原因を求めがちだが、自殺は高度に社会的な現象でもある。自己本位や愛他、規範崩壊、宿命などの個人的な事情に押し込めずに、隠されている背景や事情を究明する必要がある。そのために、自殺率統計も援用しながら、ゴフマンが提起する自己イメージ(体面=フェイス)の概念をデュルケムと関連づけて考察し、デュルケムの『自殺論』を現代に適用して分析する。孤立や社会的排除など、個々人が集団や組織から切り離されたいま、個々人がどんな社会関係にも参入できる自己イメージをもつことが必要だ、と提起する新しい「自殺の社会学」。

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