阿寒湖わらべ唄殺人事件

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作品情報
北海道・阿寒にある湖、次郎湖で次々と遺体が発見された。 ふたりの被害者は、27年前、山で遭難した女であり、助けた男だった。 これを偶然で片付けられるはずがない。助けた側の男の娘は、警察の捜査に不安を抱いた末、知人を介して宮之原警部に、何が起こっているのか、捜査してもらいたいと依頼したのだった。 宮之原警部はその美しい娘を伴って、阿寒湖に向かった。そこには複雑に入り組んだどす黒い思惑と憎悪が隠されていた——。 その時の淫らな姿を隠し撮りされていたのだ。そして、写真のネガ返還の条件は、金ではなく、社の機密文書を持ち出すようにというものだった。 自分を守るべきか、社を守るべきか。困り果てた梶井は、裏社会に通じている代議士秘書に相談した。事はそれで収束することはなく、さらなる泥沼に向かい、思いがけない展開を見せていく。解決などあり得るのか——。