蓬州宮嶋資夫の軌跡

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小説家・僧侶であった宮嶋資夫(1886―1951 みやじま すけお 僧名・蓬州)の評伝。プロレタリア文学から童話作家、禅門での出家、晩年は念仏信仰という特異な一生を作品と時代考証とともに描く。当局からの弾圧、労働運動への懐疑、転向、禅修行、経典研究の足跡は興味深い。宮嶋資夫は、小説家、僧侶。初期プロレタリア文学としての大正労働文学の担い手であった。雑誌『近代思想』によって大杉栄を知り、アナキズム、サンジカリズム系の労働運動に近づいた。1916年(大正5)には大正期労働文学の先駆作品となった処女作『坑夫』を刊行、その後本格的文筆活動に入ったが、のちに思想的煩悶から仏門(京都・天龍寺)に入り、昭和26年京都にて没した。評論集『第四階級の文学』(1922)、自伝『遍歴』(1953)などのほか、仏教関係の著作も多い。文学と革命、絶望と仏教信仰などを核心に捉えつつ、戦争に向かうあの時代に仏教界がどんな対応をしたのかなどを明らかにしていく意欲作。

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