ケルトとは何か

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妖精が戯れる神話の世界、美しい文様の装飾写本、大きな輪を重ねた石造の「ケルト十字架」、騎士や魔術師が活躍するアーサー王物語群など、ヨーロッパの古くて不思議な魅力がある文化――ケルトをこのように思い浮かべる人は多いだろう。しかし本書によれば、アイルランドやスコットランドで特徴的なダンスや音楽、民族衣装をはじめ、ケルト美術の優品「タラ・ブローチ」「ケルズの書」なども、古代ケルト人に伝統をさかのぼるのは無理がある。では、近年の「ケルト懐疑論者」が主張するように、ケルトの「存在自体が怪しい」のかといえば、そうではない。ケルト文化の本質は、ケルト諸語によって営まれた文化である。スコットランド、ウェールズ、アイルランド、フランスのブルターニュ地方などの「ケルト文化圏」の主要言語であり、現在は少数言語となっているゲール語、ブレイス語などのケルト諸語の分析から、「ケルトとは何か」を根源的に問い直す。そこには豊かな言語文化の広がりと、現在も生きている伝統の厚みがあった。ある時は近代のナショナリズムに活用され、またある時はヨーロッパ統合の象徴となり、さらに近代文明を批判する「癒し」の精神性も期待される「ケルト」の虚像と実像とは。「ケルト人」と「ケルト文化圏」は、なぜ一致しないのか? 言語学と考古学、美術、文芸、民俗学などを総合したヨーロッパの「ケルト学」の成果と議論から、「歴史」と「文化」の深層がみえてくる。目次はじめに 第一章 近代が生んだケルト文化1 華麗な音楽文化 2 展示される民族衣装 3 ヒーリングと反近代の思想性 4 ドルイドの実像と虚像 第二章 ケルト美術と考古学1 「古代ケルト人」とは2 タラ・ブローチとバターシーの盾3 懐疑論と「西からのケルト語」4 巨石文化を見直す5 人の移動と文化の移転第三章 文芸と民俗のなかのケルト1 伝承文学と吟遊詩人2 アーサー王伝説とバルドたち3 韻律が伝える「ケルト文化」4 民話と民謡の採集 5 妖精とハロウィーンの起源第四章 民族起源の伝説と史実1 ブリタニアの起源伝説 2 ブレイスの起源伝説3 カムリー、エリウ、アルバの起源伝説第五章 ケルト諸語の言語学1 印欧語の歴史言語学2 言語をどう分類するか3 地名研究の効用4 ケルト諸語の音声学5 ケルト諸語の文法的特徴第六章 社会のなかのケルト諸語1 オガム文字の碑文を読む2 「書きことば」をめぐる論争3 社会階層・宗教・学校と言語4 「言語死」をいかに食い止めるかおわりに

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