厨房の哲学者

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あらすじ

重要なのは、何かを選ぶこと。選ばなければ、人生は始まらない。選ばざるを得なかった仕事に黙々と熱狂する。運命に従え。道は開ける。「友詞には食神がついている」。料理の道に進むことは、易者の父親が決めたことだった。中学の卒業式から三日後、中華料理店での修行の日々が始まる。北海道での悪童時代、絶対的存在の父親、1日に何百枚も洗った中華鍋、初めて知った中国料理のメニューへのこだわり……。キャピトル東急ホテル「星ケ岡」等を経て、当時荒野のような土地だった立川に新しくオープンするホテルの料理長となるが、ここ立川での挑戦は無謀といわれていた。毎晩試行錯誤し、格闘する日々。やがて「立川に面白い中国料理店がある」という噂が立ち、脇屋の世界を大きく広げる。その後、自身の店「トゥーランドット」を作り次々と出店、大成功を収める。そして今年の新たな挑戦――。中国料理一筋、運命を受け入れ、もがき苦しみ、日本の中国料理界のトップに君臨するまでの50年の軌跡。脇屋シェフの人生そのものでもある中国料理。自然の産物の食材と人間の格闘の歴史でもある中国料理は複雑で分厚く深遠だ。はたして中国料理とは何なのか? 本書は、その壮大な問いの答えでもある。脇屋は中国料理人人生50年となる今年、さらなる進化を求めて銀座にビルを建て、Wakiya流・中国料理の集大成となる店をオープンさせる。約30年前と同じように、無謀だといわれたことに、夜も眠らないたゆまぬ努力で挑戦する。運命を受け入れ、置かれた場所で咲け。夢は実現させた後に語るものだ。「これが自分の夢だったんだ」と。先ずは目の前のことに必死になれ、ひたすら考え抜け! それこそが生きるということだ。心が奮い立つ圧倒的自伝。最も大切な時、なぜ脇屋さんのところに行くのか、納得の書。――栗山英樹(元WBC日本代表監督)生きるとは、仕事とは、どういうことか。ページをめくる度に、胸を打ち心が震える一冊。(以下、本文より抜粋)「この道より我を生かす道なし。この道を歩く」なぜかわからないけど、背筋がざわざわとした。その言葉から目が離せなくなった。何かとても大切なことが書かれている気がしたからだ。心の中で、何度もその言葉を繰り返した。僕がわからなかったのは、このことだったのだと思った。何を選ぶかではない。重要なのは、何かを選ぶことなのだ。僕が苦しかったのは、何も選んでいなかったからだ。――第2章「母と中華鍋」より何にでもなれる未来なんて、ほんとうはどこにも存在しない。何にでもなれるのは、何も選んでいないからだ。どこかに辿り着くためには、道を選ばなきゃいけない。ひとつの道を選んで、その道を歩き続けなければいけない。僕が恐れていたのは選ぶことだった。何かを選ぶことは、それ以外のすべてを捨てることだから、選んでしまったら、そこで自分の未来の可能性は閉ざされてしまうと思い込んでいた。それが間違いだった。選ばなければ、人生は始まらない。何ヶ月も中華鍋を洗い続けて、ようやくそのことに気がついた。そして、僕は中国料理の道を選んだ。――第3章「雨垂れ石を穿つ」ずっと死力を尽くしてきた。不平たらたらで、いつも目の片隅で辞めるチャンスを探していた十五の春でさえ。迷ったり、悩んだり、信じられなくなったりすることはある。けれど、目の前の鍋だけは必死で磨いた。その先に、道が続いていた。目の前の仕事が、自分の仕事だと思えるかどうか。この道をずっと歩いてきて思うのは、結局のところそれだけだった。何かをなせるか、なせないかの差は。才能の差でも、運の差でもない。かなえたい夢がなくても、焦ることはない。今自分の目の前にあることに、とりあえず必死で取り組んでみることだ。それが心底自分のなすべき仕事だとわかったとき、人生は必ず変わる。僕はそれを知っている。――第6章「デ・ニーロと窯」

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