死んだ動物の体の中で起こっていたこと

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あらすじ

コロナ禍のステイホームで急増したペット需要。ネット上に拡散される野生動物との触れ合い動画の数々。容易く供給される「かわいい」「癒される」のその先に、病気や事故、そして決して避けられぬ「死」があることを、私たちはどのくらいちゃんと理解できているでしょうか。 ――動物も生きている限り、死に至る。それは、ごく自然の営みの中で起こることが大半ですが、ロードキルや誤飲、中毒、寄生虫やウイルスへの感染、栄養不足、虐待や飼育放棄といった、直接・間接的に人間が関わっていることもあります。そのことに目を背けず、「かわいい」だけではない動物たちの現実を知るということ。本書は、「死んだ動物を診る」病理学専門の獣医が、遺体と向き合う日々の中で学んだこと、感じたこと、最後の診断で聴いた動物たちからのラストメッセージを綴ったエッセイ。起きた出来事をただ嘆くのではなく、たくさんの「生」につなぐために−−「命」への希望と責任を問う一冊です。

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