じゃこ、南の海へ(下)

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母の形見の短剣に秘められた謎とは? 赤い帆の船に乗り、奇怪な敵が再度じゃこを襲う 倭寇の船に乗り込んで逞しく成長した「じゃこ」は、明国の港町・寧波(ニンポー)で、母の形見の短剣と対をなす鳳の短剣の持ち主に出会ったことから、奇怪な妖術師との戦いに巻き込まれることになった。莫大な宝物の在処と、じゃこの母を襲った運命を知るはずの二本の短剣は、元の末期に世を騒がせた邪宗の女妖術師の呪いとも深くかかわっていたのだ。新たな王国を築く力を得るために、妖術師はじゃこの短剣を狙っていた……。 室町(南北朝)時代の東シナ海を舞台に、ひとりの少年の冒険を描いた伝奇時代小説、完結篇となる下巻。「電子書籍版あとがき」を追加収録。●松尾未来(まつお・みらい)20世紀生まれ。水瓶座。O型。桃園書房『月刊小説』1991年9月号に「妖かしの湖」が掲載され、小説家としてデビュー。同誌に官能ホラーの短篇を発表しつつ、イギリスの魔女ドリーン・ヴァリアンテの著書を読み、魔女(ウィッカ)の生き方を学ぶ。アメリカのホラー映画専門誌の翻訳を経て『刑事コロンボ 危険な声』(二見書房)を翻訳出版。長篇小説として、時代海洋冒険小説『じゃこ、南の海へ(上・下)』(ソノラマ文庫)、『ばね足男が夜来る』(ハルキホラー文庫)。魔女関連の著書には、思想書『魔女を生きる』(白水社)と実用書『魔女の本』(学陽書房)がある。

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