「俺は穢れだから、近くにいないほうがいい」と言い、距離をとろうとする蠱師(まじないし)の高良。そんな高良の言葉に、澪の胸は痛む。「あなたは穢れなんかじゃない」「もっとあなたのことを知りたい」という思いを秘め、うごめく邪霊に立ち向かっていく澪は、相棒の白い狼の職神(精霊)・雪丸の力を借り、悪霊を祓うことができるのか。澪を心配する高良、そして妹を守りたい一心の兄・漣はその時——。「二十歳まで生きられない」と呪いをかけられた少女と、前世からの宿縁で繋がる少年を待ち受ける運命とは? 京都の下宿屋「くれなゐ荘」を舞台に繰り広げられる人気シリーズには、呪術×転生×ファンタジーの要素が満載。「後宮の烏」でブレイク中の著者による文庫書き下ろしシリーズ第三弾!