標本画家、虫を描く――小さなからだの大宇宙

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◤点と線、ペン先でとらえる生命(いのち)の形◢師匠はいない。相棒は顕微鏡と製図用ペン。描くのは体長数ミリの昆虫たち。来る日も来る日も、ただひたすらに虫を描いてきた。孤高の標本画家・川島逸郎が自らの半生と仕事を語る。**********《 標本画100点収録!》体長が数ミリほどの昆虫を緻密な線と点で描き、第一線で活躍する専門家たちからも一目置かれる、標本画家・川島逸郎。経験と知識に裏打ちされたテクニックを駆使し、私たちの小さき隣人たちの姿を描き出す。五〇年を経てなお続く試行錯誤の日々を、自ら手がけた標本画とともに語る。**********【目次】■まえがき■虫たちの記憶■あらためて、カブトムシに向き合い直す単なる写生にあらず■異次元のミクロワールド■「描くため」の備え──描画以前■前処理 正確に描き、示すために「線引き」の高いかべ■シンプルな線画でこそ伝わることとは?ひたすら点を置き続ける■光をとらえる■数える毛と数えない毛■鱗粉に隠された真の姿 チョウの体■修正は徹底的に■忘れられない失敗■スケッチを通して、アリの体を学ぶ■無理難題の依頼■窮余の策? 『完訳 ファーブル昆虫記』図版制作の舞台裏前例のない絵■蜻蛉の尻尾を描き続けた日々■小さな蜂と、先人の仕事とに挑む■ナナホシテントウを描く■なめる口とかじる口 カナブンとアオドウガネ■忌み嫌われる虫 クロゴキブリを描く■うとまれる虫に秘められた美しさ■勇み足はご法度■ひとつの主題に挑む ホタル科幼虫を描くまで■蟷螂の斧 カマキリと私と■あとがき**********

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