紅の王と金の司書の密約
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作品情報
王に抱かれることで、書物を守る男がいる。それは忠誠でも恋でもない。支配から始まる関係は、やがて心を侵す。――その契約は、愛より重い。国王の私室へと続く隠し階段を、司書長アルトゥは知っている。それは栄誉ではなく、図書館を存続させるために結ばれた、ひそやかな「密約」の証だった。王都の尖塔にそびえる大図書館。そこには大陸の歴史と叡智、そして滅びた王国の記録までもが眠っている。司書長アルトゥは、そのすべてを未来へ残すため、己の尊厳すら差し出すことを選んだ。血に濡れた政変の夜、新たに王位に就いたのは、冷酷無比と噂される男――ヴァルト。剣と暴力によって秩序を塗り替えた「紅の王」は、書物を害悪と断じ、図書館の破却を宣告する。絶望の中でアルトゥが差し出したのは、知でも命でもなく、その身だった。「図書館のために、その身を差し出せるか」かくして結ばれた、王と司書の歪な契約。それは屈辱と支配に満ちた夜を重ねながらも、やがて互いの価値観を静かに侵食していく。暴力で国を統べる王と、知によって世界を守ろうとする司書。触れ合うたびに暴かれるのは、身体だけではない。憎しみと欲望の奥に潜む、孤独と信念が、やがて二人を逃れがたい運命へと導いていく。――書物を守るために身を売った男は、果たして、王の心を、そして未来を書き換えることができるのか。血と香油の匂いが交錯する王城で紡がれる、知と権力、支配と献身が絡み合う文芸BLファンタジー。※本作は七瀬京の個人誌作品の電子書籍版となります。
- 著者
- 出版社 クロスフォリオ出版
- ジャンル
- レーベル BLIC-Novels
- 掲載誌 BLIC-Novels
- シリーズ 紅の王と金の司書の密約
- 電子版配信開始日 2026/10/23
- ファイルサイズ - MB