工業技術研究所所長の酒井昭二郎が、研究所に隣接する自宅の浴室で死んだ。発見者は若い後妻と二人の養女で、酒井は喉に穴をあけられて死んでいた。ほぼ他殺に間違いないが、凶器は何一つ発見されない。捜査は行き詰った。だが、担当の荒巻警部補に一つの新聞記事が目にとまった。それは、水の噴射力で炭壁を破砕する水力採炭の記事だった。事件の解明は……(表題作)。他傑作推理七篇収録。
一見気楽な退職旅行。だがその裏に、夫婦で互いに隠しあっている思惑があった。――相互銀行を定年まで勤めた総務部次長は、退職を機に妻と車で長距離旅行を計画する。妻の同僚で夫の部下でもあった元OLたち4人を訪ねる旅だが、訪ねる先々で、彼女たちは何者かに次々と殺さ…
秘められた過去をもつ柴田春美は、夫・勇が勤務する文洋出版社から出た小説『私刑の女』を読んで愕然とした。昔暴行した男と暴行された女とが、それと知らずに夫婦になっていた話で、しかも実話に基づくものらしい……春美の脳裏に、八年前、ねぶた祭りの夜起こった、あのいま…
四国・新居浜市の僻村青岩村で、暮れも間近い十二月八日深夜、火事が起きた。三人が焼死し、一人が大火傷を負った。平穏無事な青岩村にとって大事件だった。が、出火原因は不明であった。ところが、目撃者がいた。真鍋昭子は、山の端の空から落ちてきた赤い火の塊りが、藁屋根に衝突してたちまち火の手が上がるのを見たのだ。空から落ちてきた火。それが青岩鉱山の雪を血で染めた惨劇の始まりであった。
愛猫のケントを連れて、九州へフルムーン旅行にでた土屋夫妻。しかし、旅先で妻・美代の身に次々と災難が。そしてケントが行方不明に……。彼女は、事故をよそおった裏側に何者かの殺意をかぎとった。仕掛人は夫か? 熟年に達した夫婦を通して「真実の愛とは何か」かを、得意…
「娘をさらった、要求を聞かねば、殺す」旭警察署警部補・阿部俊夫の愛児に誘拐の魔手が――。ところが、犯人の要求は身代金ではなく、「暴力団追放運動のリーダー島田敬三を殺せ」だった! 拒否する阿部。やがて島田が何者かに刺殺され、容疑は阿部に。彼は同僚たちの厳しい…
久留米駅を発車したばかりの東京行きブルートレイン“はやぶさ”がATS(自動停止装置)の作動で、突然筑後川鉄橋上で急停車、ダイナマイトと拳銃で武装した黒覆面の一味に襲われた。たまたま列車には元自由党幹事長と運輸政務次官のVIP二名が乗り合わせており、犯人側は現金五億円と逃亡用のヘリコプターを要求するのだが……。サスペンスとブラックユーモアが綾なすエンターテインメント巨篇。
内閣総理大臣に脅迫状が届いた。犯人は都内にしかけた核爆弾の解除と引き換えに、三億円を要求、実際にミニ原爆を爆破してみせた。極秘調査は難航。ところが、放射能に冒された犯人は、計画を三人組に引き継ぎダウン。偶然、それをキャッチした少年が坂下署にかけ込んだが、…
鑑識官・志賀洋子は、休暇をとって母親と共に秩父路へ。上司の紹介状を携え、秩父署に挨拶。久しぶりの親孝行と旅情気分を満喫する彼女の前に、奇怪な事件が発生! 秩父署の協力要請で現場へ急行した洋子は、死因に疑問を抱き、他殺説を主張。本格的に捜査が開始されたが、…
四国山脈の脊椎奥深くにある杉浦鉱山。標高1500メートルのこの金属鉱山で、ひそかに巨大な悪が蠢いていた。何がその悪を生み、何者がそれを操っているのか?真相究明の特命をうけ、あらくれの世界に潜入した清水大三を待っていたのは、死の宙吊り、落石、そして殺人事件だった。著者の体験を色濃く刻み、一人称形式でサスペンスをリアルに盛り上げる冒険小説の原点ともいうべき佳品。
小林房子は帰宅途中、暴漢に襲われるが、間一髪のところで中央署の志賀洋子に助けられた。その後、山形に帰郷した房子は、気分転換を兼ね蔵王にある別荘へ。そこで彼女は、偶然にも殺人現場を目撃し、犯人に狙われる羽目に陥る。ところが、殺されたはずの死体は、現場から跡…
ゴルフ場建設反対運動のリーダーで老人ホーム所長・由利勝が変死した。さらに反対運動を引き継いだ息子・徹まで轢き逃げされて急死。不審を抱く由利の娘・美香と四人の老人たちは、町の有力者・松井と暴力団・星野組を必死にマーク。やがて、彼らの背後に驚くべき黒幕の存在…
ついさっきまで自分と向かい合っていた男が、目の前に頭を血だらけにして横たわっていた! 香原由美はすべての痕跡を消してその場を逃れ、やっと見つけた空車に見知らぬ男と相乗りしたが……。 彼女の殺人容疑が濃くなるなか、由美の姉・八重は妹の疑いを晴らそうと〃もう一…
15年前、ブラジルで仲間四人を殺害し、15億円を持ち逃げした阿部は、故郷岩手でホテル王として君臨していた。濡れ衣を着せられた井出は、脱走に成功、復讐の鬼と化し、日本に帰り着いた。しかし、阿部失脚を画策した矢先、事態は急転。そして謎の連続殺人が! 風光明媚…
ハラハラ捜査で知られる坂下署の最低(デコボコ)刑事コンビ・柴田と高見は、死亡した銀行強盗犯の背後関係を洗うため、網走へ。珍しくスイスイ捜査を進めた二人は、現金を持ち逃げした男女を発見。ところが、その二人は知床五湖での殺人事件に巻き込まれ、闇の組織に追われ…
二年前、能登半島曾々木海岸で、二歳の幼女が、タクシーの窓から不用意に投げられた空瓶に当り母親の目の前で死んだ。急成長したビデオ会社を経営する来島四郎は、社員の三好勇が東京・深川の陸橋から転落死、同僚の牛負文子も自宅で重傷を負った事件に不審を抱くが、ある夜、ビデオケ『奥能登の女』に撮った女の姿をみて動揺する。そして、腹心の部下北野伸夫に女を探すよう命ずるが……。長篇サスペンス。
洋子は、久しぶりの休暇を郡山署に勤める旧友・石井美保と過ごすことにした。のんびりした温泉旅行の予定が、郡山市内で殺人事件が起き、美保は急遽呼び戻された。なりゆきで捜査に参加させられた洋子だが、状況から狂言であると主張。しかし、捜査が進展しないうちに、今度…
資産家の不動産会社社長夫人が撲殺された! 目撃者の証言によって、社長秘書が容疑者にあがったが、直後、彼女は不審な死を遂げる。悔悟の自殺という線で事件は一件落着するかのように見えたが、死因に疑問を抱いた鑑識官・志賀洋子は、真犯人を追って、みちのく仙台、秋保…
東京・青山にある東洋商事の別館では、様々なオカルト現象に社員たちが頭を抱えていた。一方、経理課では苗字の最初の音がアからエまでの四人のOLがいたが、その阿妻と入間の二人が屋上から墜落死した。続いて宇田が殺され、あいうえお連続殺人の様相が……。仕組まれた罠か…
志賀洋子、27歳、鑑識官。冷静な観察眼と、女性ならではのカンで、様々な難事件を解決に導く……。人気歌手・武田博が毒殺された。スターの死に錯綜する動機。しかし、洋子の目は一本のビデオテープにとまった。(「針」より)
並び替え/絞り込み
並び替え
ジャンル
作者
出版社
その他