【定常】dブックデー(2026年10月)

ジオノに挨拶するためにⅢ 平和と豊かさと節度を求めて

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シリーズ

全1冊

作品情報

ジャン・ジオノ作品論「ジオノに挨拶するために」、シリーズ第三巻。『二番草』では、鍛冶屋ゴーベールは平地に住んでいる息子の家に引き取られていき、ピエモンテからやってきたマメッシュは、猟師パンチュルルの伴侶にふさわしい女を探してきてやると言い残して失踪する。そして、マメッシュに誘導されてその村までやってきたアルスュールとパンチュルルが遭遇。パンチュルルは彼女と夫婦になり、安定した生活を見込むことができる農業に励むことにより、家庭を築き上げる。『憐憫の孤独』では、マノスク周辺に加えて、ジオノがヴァカンスを過ごしていたル・トリエーヴ地方が、ジオノ文学の精髄とでも形容できそうな多様な、20もの物語の背景となる。第二次世界大戦が勃発しようというとき、『平和と貧困についての農民への手紙』において、ジオノは、戦争を止めることができるのは、自給自足の生活が可能な農民だけであると農民たちに自覚を求めることになる。節度ある農民の暮らしの良さを見つめ直し、政府の言いなりにならないように、ジオノは必死に農民の良心に訴えかけているのだ。また、戦争の無意味さ、残酷さをより明らかにするために書かれた、感動的な『純粋の探求』。そして、はたして本当に庶民の幸福を慮って、戦争を操ることに熱心になっているのかと、ジオノは、政府の要人たちや軍隊の首脳陣たちに現実を見据えた視線を向ける。その頃、戦争の愚劣さを根源的に説き過ぎていると見なされて?、ジオノはマルセイユの監獄に収監されている。マノスクの15キロばかり東に位置しているヴァランソル高原から出兵した二人の若者が遭遇する戦争の現実と、若者たちが消えてしまった農場における戦争の生々しい傷跡が描写され、戦争の残虐さを丹念に物語で示した長篇『大群』。『ドミニシ事件覚書』では、マノスクの10キロばかり北に位置するリュルスで1952年に起こったイギリス人一家三人の殺害事件が取り上げられ、この事件では、近くに住む農場の主人が裁判にかけられたが、証拠物件がカービン銃の他には何もなかったので、裁判は堂々巡りを繰り返すことになり、再度の現場検証の結果、容疑者は殺人による死刑の判決を受けることになった。この裁判を傍聴していたジオノは、判決が下された直後、「この裁判においては、被告はわずかの語彙しかあやつることができなかったために、裁判長とのやりとりのなかでは意思疎通が行われていなかったに等しい」と裁判過程の不十分さを指摘している。【目次】男女と農業と過疎の村の復活『二番草』ジオノ文学の原点『憐憫の孤独』類まれな平和主義の著作『純粋の探究』不可解な事件の解明に乗り出す『ドミニシ事件覚書』農民の現状分析と斬新な提案『貧困と平和についての農民への手紙』戦争とヴァランソル高原『大群』

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