小学館世界J文学館 木を植えた人

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あらすじ

※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。緑豊かな土地を作った男の奇跡の物語。「私」は南フランスの山岳地帯を旅していた。40年前に初めて「私」が訪れたときは、そこは何も無い荒れた場所だった。泉は枯れ、乾いた草が申し訳なさそうに地面を覆っているだけのさみしい荒野だ。その夜、「私」はそこに住む羊飼いの家に泊まらせてもらった。羊飼いはどんぐりの実を念入りに選別しており、これを土地に植えて森を作るのだと言う。3年前からもう10万個のどんぐりを植えていて、そのうちの2万個が芽吹き、その半分の1万本が小さな木となって育っているのだと。それを聞いて、30年後にはその1万本が立派に育つでしょうと言うと、その30年でもっともっとどんぐりを植えるから、1万本なんてほんの一部にしか過ぎないというのだった。別れてから5年後、その地を再び訪れると、埋めたどんぐりが育ってコナラになり、自分の背よりも大きく育っていた。羊飼いは、木の成長に合わせて職を変えて、100個のミツバチの巣を世話する養蜂家になっていた。そして現在。荒野はたった一人の力で素晴らしい森に生まれ変わっていた……シンプルにして壮大な物語。※この作品は一部カラーが含まれます。

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