蛍火艶夜 単話版第10話—鳴子部隊 第一編—
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作品情報
『あいつ2日後 特攻に征くんです 「桜花」で』 1945年4月 鹿児島。 8人からなる部隊を率いる鳴子文一郎飛曹長は、取材に来ていた新聞記者に、自隊の鍵谷征士郎上飛曹の肖像を撮影してもらえるよう頼んだ。 2日後、「桜花」で特攻することが決まっていたからだ。 「桜花」—— 機首に徹甲弾を埋め込み、搭乗員を乗せたまま敵機に体当たりする攻撃機。その用途から降着装置はなく、「一式」と呼ばれる母機によって目標地点まで抱えられ……そして切り離される。 鳴子部隊はそんな「桜花隊」8人衆であった。 鍵谷の出撃を明後日に控え、にわかにあわただしい兵舎。 桜を見つけた長身の隊員・園は、鳴子にひと房手渡す。 それを見た鳴子は 「…これ あさってきーやに 渡せんかな!?」 と言い——。 散り征く者と、見送る者——想いが交錯するとき、 人はそれを何と呼ばうのか——。 特攻隊を舞台に繰り広げられる、漢たちのアツき魂のいななきを、濃厚な筆致と人物描写で描きあげるオムニバスストーリー、玲瓏の第十夜。