もう、咲くころ

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あらすじ

石塚晶子は道端で見掛けた若い男の腕に抱かれる想像をして満たされぬ自分を慰めていた。優しく完璧な夫を裏切る気持ちはない、ただ妄想したいだけ──。そんな中、晶子は娘と同じ保育園に息子を通わせる母親のひとり、田畑律子に声を掛けられる。美しく颯爽とし、ママ友たちの嫉妬を集める律子は晶子をマンションの一室に案内すると言った。「夫以外に、抱かれたいんでしょう?」──密室で行われる若い男達と律子の交わり。素直に自分の欲望を受け入れることのできない晶子を「心の処女」と呼ぶ律子。律子は晶子に心の処女膜を破り、自分と向き合えと迫る──繊細な筆で巧みに女性の内面を暴き、解放へと誘う気鋭の筆者、EL作品第一弾!【著者略歴】水戸けい(みとけい) ─ 兵庫県神戸市民。アルバイトをしながら、関西のとあるコミュニティラジオ局に勤務。その後、一般職の事務員となるも交通事故に遭い、後遺症のため退社。翌年、BL作家としてデビューし、TL作家としても活動を始める。好きな作家は、藤沢周平、浅田次郎等。時代小説を特に好む。

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