黄金舞踏 俳優・山川浦路の青春

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あらすじ

日本の近代演劇草創期に女優として活躍した山川浦路(やまかわ・うらじ)を主人公とする歴史小説。日本人離れした体格と美貌とによって女優として高い評価を受けた山川浦路は、映画『バグダッドの盗賊』で知られる夫・上山草人(かみやま・そうじん)とともに活躍し、アメリカに渡って波瀾万丈の非常に魅力的な人生を送ったといわれる。また、浦路と草人の結婚の際、仲人が後に内閣総理大臣となる犬養毅(いぬかい・つよし)であり、女優になることをめぐって浦路が乃木希典(のぎ・まれすけ)と対峙しているほか、谷崎潤一郎、森鷗外などをはじめ歴史上の著名な人物が次々に浦路の人生にはかかわっていく。今まであまり知られていなかった歴史の一側面についても垣間見ることができる魅力のあふれる著者渾身の小説!【あらすじ】1947年、日系二世の野正琴(のまさ・こと)は、ロサンゼルスのリトルトーキョーを訪れていた。戦時中、ヒラリバー収容所に移住させられていた際に近所に住んでいた老女が、今はこの小さな日系人街にある古いガレージの二階に住んでいる。彼女の名は、三田千枝(みた・ちえ)。かつてUra.Mitaとしてハリウッド映画に出演していた女優であった。映画が好きな琴は千枝に、いつか女優だった頃のことを聞かせてほしいと頼み込んでいたのだ。その約束を実現してもらうためにやってきたのである。そんな琴に千枝の口から語られたのは、日本で山川浦路という名で活躍をしていた輝かしい日々のこと、そして千枝のかつての夫・上山草人(かみやま・そうじん)との関係についてだった……。

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