往診屋 地域の患者の人生を診る365日

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救急から緩和医療まで地域医療のすべてを担う職業、「往診屋」の日常地域医療に隙間を作ってはならない――「往診専門」の医師が語る過疎地における地域医療のかたち身体機能の低下や介助する家族の不在などの理由により、病院に行きたくても行けない人たちがいます。特に過疎地域では交通の便が悪く、通院がますます困難となります。そのため適切な医療を受ける機会を逃し、病状が悪化し重症化するケースも少なくありません。こうしたなか、著者は「往診専門」の医師として地域を駆け回り、医療を必要としている人の家から家を訪ねて回る仕事を10年以上続けています。「往診屋」を自称する著者の診療所では基本的に外来診療を受け付けず、過疎地で在宅医療を必要とする患者に対して、定期的な訪問診療と患者の要請に応じて出向く往診を組み合わせ地域医療に携わってきました。高齢者が増加し医療を必要とする人も増えるなかで、「往診屋」という存在は不可欠であり、患者の救いとなるだけでなく、医師の本来あるべき姿といえるものだと著者はいいます。著者は毎日、訪問診療のスケジュールでいっぱいの予定帳を手に診療所を出発します。そして患者の家々を訪れながら、緊急の往診要請があれば臨機応変に対応し、駆けつけます。重篤な患者であればすぐに地域の基幹病院に連絡し、救急車を待つ間に不安がる患者に状況を説明し、著者自身が同伴して救急搬送するといったこともします。スケジュール通りに診療できる日はほとんどなく、あわただしい日々を過ごしながら、今まさに医療を必要としている人たちのもとを訪ね続けているのです。「医療に取りこぼされる人がいてはならない」という強い想いが、著者を突き動かしています。本書では、「往診屋」である著者の経験や取り組み、医師としての生きざまを紹介しながら、在宅医療の現実と課題を明らかにしています。医療に携わるすべての人にとって、日本の医療の未来について考えを深めるきっかけとなる一冊です。

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