祝い雛 小料理のどか屋 人情帖36

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あらすじ

人の情けの花が咲き、不思議な縁えにしで結ばれるのどか屋は心ほっこり。火事で落命した父の敵討ちをしようと火消しになった双子の兄弟が、大火で親とはぐれた双子の姉妹が手伝うのどか屋で出会い……。のどか屋のおかみは十数年前、大火のなか、蔵のかげで泣いている双子の赤子あかごを見つけた。赤子は江美えみと戸美とみと名付け、有徳うとくの人、井筒いづつ屋にあずけられた。その十数年後、縁のあるのどか屋を手伝うことに。ここで新たなる縁が結ばれた。双子の姉妹を見初みそめたのは、双子の火消し兄弟。兄は竜太りゅうたで弟が卯之吉うのきち。二人の父はかつて火事にて落命。その敵討ちを志したというのである。*焼き牡蠣飯かきめし*牡蠣は大根おろしをからめて生臭さを取り、鍋に油を敷いて牡蠣を焼き、酒1、味醂2、濃口醤油1、一味唐辛子少々を加えた焼きだれを加えるのが骨法。ほかほかのご飯に焼き牡蠣を載せ、焼きだれをかけて葱と針柚子を散らす。(本書より)

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