開運稲荷

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吉原近くにある殷洛寺は一時廃寺寸前だったが、隠翠和尚が住職になってから活気づいた。理由は寺内にある開運稲荷。「開」は「ぼぼ」とも読めるが、「ぼぼ」は女のあそこを意味している。「ぼぼ運」が良くなると、吉原の関係者や男の参拝客が多かった。彼らの中で話題になったのは、寺小姓の信弥だ。寺小姓とは住職の男色の相手。僧侶は女色を禁じられているが、男色は問題なく、寺に寺小姓を置く例は珍しくなかった。隠翠和尚の男色相手と目される信弥は、十代半ばとおぼしき見とれてしまうほどの美少年。男の参拝者に話題になって、女たちにも注目された。特に奥女中たちは、筆おろしの相手をしたいとけん制し合っていた。そして、30歳前後とおぼしき奥女中の実力者・岩沢が隠翠和尚を訪ね、ついに噂の美少年と2人きりに。しかし、信弥には秘密があって……。

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