それいゆ文庫  一角瑞獣のいるスコーン店 ~人見知りの店長は神の使いに守られています~

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あらすじ

御厨恵璃、25歳。スコーン店店長。コミュ障系女子。ボディガードは平安系もののけ。額から角が生えている。恵璃(めぐり)の前に珍しく姿を見せた義兄。結婚報告かと思いきや、これを機に縁を切ろうと言い出した。さらには、恵璃が営む住宅兼店舗のスコーン店を更地にして売るという。事業に失敗した義兄には、まとまった金が必要だったのだ。コミュ障気味の恵璃は、誰にも相談できぬまま、新しい住まいと新店の準備もひとりで対応し、『スコーン専門店 クロテッドクリーム』移転の目途も立ってきた。そして引っ越し前日、恵璃は15年間住んだこの家を目に焼き付けようと、全ての部屋を見て回った。幼いころから手を合わせた、敷地の片隅にある祠にも別れを告げようと足を向ける。すると、祠の後ろに鍵穴があることに気づく。もしや、と義父から預かった鍵を差し込んでみたものの、恵璃は過って祠を壊してしまった。台座の中央に残った小箱だけが無事で、家に持ち帰って開いてみる。そして中の勾玉を手に取ってみると、30歳前後の体の透けた男性が現れたのだった。いや、でも、まるで平安貴族か陰陽師のようないでたち、しかも額から角が生えている……!?

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