「ルーナが悪い。ルーナが僕をこんなにも夢中にさせるから。僕は、ルーナを失うことにどうしても耐えることができない。ごめんよ、でも、どうしても信じられないんだ」銃声が鳴り響き、ルーナリエナのドレスの胸元に真っ赤な薔薇が咲いた。彼女を見下ろすのは、海のような紺碧色の髪と黄昏時の夕焼けのような目を持つ美しい男、イルシオン・セルバート。一年前に結婚した夫だった。裏切るようなことは何もしていないのに、彼女は愛
長く戦争状態にあったグレームント王国とマクシーマ国。和平のために講じられたのが、幼いリヒャルト王子とアーデル王女との結婚だった。時が経ち、成人したアーデルが結婚前の100日間をともに過ごす「親和期間」のしきたりにならって、リヒャルトのもとを訪れることに。許嫁の到着をそわそわして待つリヒャルトは、金髪碧眼の愛らしいお姫様がかつて自分を無邪気に好きと言ってくれた記憶をなぞり、さぞや美しく成長したことだ
10年。10年待った。シュタルテット王国との長き争いに終止符を打つべく、皇帝エルレーシュはついに全軍出陣の号を下す。幽閉していた先帝を従えて出陣する夫を見送り、帝都の守りを託された男装の皇妃グラディス。しかし、平穏への最終章となるはずの戦場には、大陸最凶の処刑人一族の影が忍び寄っていた。愛する妻との絆を守るため、最強の利き腕を差し出した名剣士リフと、彼を信じて待つシトリス。凄惨な過去を乗り越え、愛
ヤフェノル公爵家の公女ロディカは、完璧主義。“すてきなレディ”になるため、努力も勉強も怠らない。——けれど、社交界デビューで痛感したのは、自分だけが流行の話題についていけないという事実だった。母から渡された一冊の恋愛物語をきっかけに、彼女は悟る。「わたくしに足りなかったのは、“恋愛(ロマンス)”……」そう確信したロディカは、他人の恋を陰ながら導く“愛の伝道師”になることを決意する。学術都市ティナス
男爵令嬢マルヴィナ・マノンは、ルイズ王国の社交界では「悪女」と呼ばれている。 誰も笑顔を見たことが無いと言われるほどの無表情。肉感に満ちた体、どこか挑発的な美貌に加え、数多くの男性と関係を持っているという噂が彼女を「悪女」たらしめている。しかしそれは、彼女を陥れようとする叔父が関わっていると思われるものであり、マルヴィナはれっきとした処女である。けれども爵位返上寸前の家を守るため、噂を気にしている
由緒ある侯爵家の長女として生まれ、富にも容姿にも恵まれたスフィナ。だが彼女は200年前に国を傾け、クーデターで処刑された王妃と瓜二つ。激似というだけで何らつながりもないのに「希代の悪女の生まれ変わり」と噂され、貴族社会から爪弾きにされていた。引きこもったまま24歳になり縁談もまとまらない。しかもスフィナにはもう一つ深刻な悩みがあった。生まれ持った魔力の影響で、強い性欲に支配されていたのだ。魔法薬を
将軍の父や官僚の兄とともに宮中の晩餐会に招かれた美凰(メイファン)は、初めての席で緊張していた。そこへ現れた第二皇子の景峯(ジンフェン)に庭に連れ出され、月を眺めながら話をするうち、景峯とは二年前の中秋節に出逢っていたことを思い出す美凰。あの時に「真に強くなりたい。……この国を守れるように」と灯籠に願いを書いたあの青年こそが、目の前にいる第二皇子だったのだ。運命を感じた景峯は、美凰を正妃として迎え
ブラック企業に勤めるOL水無瀬鈴の唯一の楽しみは、乙女ゲーム『聖女はあなたに溺愛されたい!』をプレイすること。とくにメインキャラの王太子オリバー推しで、終電ギリギリまで残業をこなした今日も、この週末はゲーム三昧と気持ちを切り替えていた。その帰路、不慮の事故に遭い……気がついたらゲーム世界のモブ令嬢リリアンに? 宰相である祖父の頼みで、王太子オリバーのお世話係兼友人となったリリアン。オリバーと心を通
「君もこの結婚に同意したのなら、覚悟を決めて俺からの愛を受け取るべきだ」航空会社のグランドスタッフとして日々仕事に邁進していた住吉晴乃は、兄・春平から衝撃的な告白を受けた。手掛けていた事業が危機的状況に陥っており、この窮地を脱するために恩人と“政略結婚”をしてほしいと……。春平曰く、相手は一企業を背負って立つ凄腕のビジネスマン。それなのに、なぜか女性との縁がないらしい。兄を助けるため、しぶしぶ顔合
大人気「政略結婚」シリーズ第3弾!巻末に羽鳥紘先生原作のショートストーリーを元にした森川いく先生の【描き下ろしおまけマンガ】を収録!レオーネが政略結婚でゼルジオスに嫁いで4年。故国アルデーリアでは父王が退位し、実弟のメルクリオが即位式を迎えることになった。ゼルジオス王国王太子として公式に行啓するクラウディオを、夫となった元帥ベルトルドとともに護衛しながら祖国に向かうレオーネだったが、国境付近まで来
19歳で天涯孤独となった田舎育ちのリオは、頼った遠い親戚に裏切られ、奴隷として人買いに攫われてしまう。絶体絶命のそのとき、彼女を救ったのは、全身を黒で包み、真っ黒なベールとマスクで素顔を隠した青年商人・フーディエだった。「灰と骨商会」という店を営む彼は、魔女や魔法使い、占術師を相手に裏社会で怪しげな品々を扱う闇商人だという。支払ってもらった身請け金の返済を申し出るリオに、フーディエは「でしたら、私
父を早くに亡くし、不作続きで財政難のファロン子爵家。令嬢フェリシアは当主である兄を支えるため、「家を建て直せるならどんな男性にも嫁ぐ」と政略結婚に意気込んでいた。そんな彼女に、幼いころからの友人で、今や社交界が注目する若き実業家——エイデン伯爵家三男・アレクシスが驚きの提案をする。「なら、僕と結婚しよう」——!?戸惑うフェリシアをよそに、アレクシスは自身の成功と財力を饒舌に語り、さらにフェリシアの
「私は……当て馬になどなるものか」過激な官能描写で人気を博した恋愛遊戯本『乙女蜜戯』の世界に転生した侯爵令嬢シルヴィア。前世で『乙女蜜戯』の愛読者だった彼女の望みは、悶死するほどに焦がれた護衛騎士に抱かれ、その筋肉を堪能すること——!その実現に向けて攻略のための妄想と記録を日記に綴りながら、愛のない皇太子との婚約を十年間耐え抜き、舞踏会という運命のイベントを待ち続けていた。すべては護衛騎士ガーレン
バーゼン王国との交換留学生としてシェルクレス帝国から皇妃グラディスの従者・フォルツが派遣されることになった。留学生は全部で10名。宮廷兵士団副団長のグラレムが彼らの監督役に命ぜられた。ラグレムはエルトゥラ共和国出身。大陸の処刑人と呼ばれていた国である。そして、彼自身も処刑人一族の嫡子であった。父は処刑を楽しむような残虐な男で、決していい噂のある一族ではない。大事な皇妃の従者を預かるのに、果たして自
神棚のお狐様に毎朝手を合わせる優美。ある日恋人の浮気現場を目撃してしまい、溢れる涙を止められないまま、気づけば幼い頃から通う九雅稲荷神社に足を運んでいた。「裏切らない恋人がほしい……」と切に願う優美の前に現れたのは、狐面をつけた神様の遣いを名乗る謎の男。願いを叶える代わりに「契約の証」として唇を寄せることになり——。翌朝、夢心地のまま出社した優美を待っていたのは、恋人の浮気相手である社長の孫娘・美
「私が神様に嫁ぎます!」幼い頃に孤児となった八重は、家族のように接してくれる村の地主の家で女中として働いていた。そんなある日、屋敷の門に白羽の矢が刺さっているのが見つかる。それは山の神が、この家の娘を嫁にもらうという印だった。八重を妹のように可愛がってくれる地主の娘である美緒には結婚を誓った恋人がいた。そんな美緒に結婚をあきらめろとは言いたくない。八重はこれまでの恩を返すため、身代わりとして山神に
大手不動産会社で法人営業を担当している神戸美月。半期に一度の評価も上々、仕事は今や人生の一部となっている。ただし、いつも自分の上を行く成績を残している営業二課のエース・有馬昴のことを思うと暗い気持ちになる。全体的にシャープなルックスはやや冷たい印象を与えるものの、表情が豊かなおかげで威圧感は一切感じられない。勝手にライバル視している美月に対しても美麗な笑みを浮かべる彼からは確固たる自信が感じられて
幼い国王の摂政の座に就いたラフェドは、先々代国王と商人の娘との間にできた庶子である。王族は神の末裔とされるこのシェンハーザ王国では、国の実権を握るラフェドの出生に対する貴族の不満の声があちこちから聞こえてくる。一方では娘を嫁がせて権力を得ようと考える者も。政治的しがらみから逃れるため、ラフェドは、王を神としてとりわけ熱心に信仰する信徒会から妻を迎えると宣言。庶民出身でも「神の花嫁」である信徒会の女
幼い頃に実母を事故で亡くした伯爵令嬢のアリアは、父と継母、腹違いの弟や妹らと暮らしている。自由奔放だった母に対して、貴族たちは口さがない。継母も自分のことは好いていないような気がして、アリアは引きこもりがちな日々を送っていた。そんなある日、伯爵家にアリアが王太子妃候補となった報せが届く。家の者たちが祝福するなか、アリアの心はここにあらず。というのも、アリアには密かに想う相手がいた。その相手とは、王
村の外れから連なる森の一軒家にひとりで暮らしている薬師のルファナ・アガス。三年前に事故で亡くなってしまった母からの教えを基に作られたルファナの薬は抜群に効くと村人たちに重宝されていたが、ある時から彼女の薬には本来のものに加えて余計な効果がつき始めてしまう。熱冷ましには歌いたくなる効果、頭痛薬には走り出したくなる効果……。それらはちょっとしたイタズラのようなものばかりで今のところ深刻な事態は起きてい
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