【1】「赤頭巾ちゃん気をつけて」(第61回芥川賞受賞作)柔軟な少年の語り口を通じて描かれた、さまよえる若い魂の行方。機知とユーモアにあふれた青春文学の永遠の名作。【2】「さよなら快傑黒頭巾」みんなを幸福にするために、強くやさしく勇気ある男になるために、薫クンはいま何をなすべきか。シリーズ第二作。【3】「白鳥の歌なんか聞えない」死にゆくもの滅びゆくものを前に、ふとたじろぐ若い魂。早春のきらめきの中に
畏れ気もなく恋の心情を綴った『みだれ髪』から陰翳深き後年の作まで,稀代の歌人・与謝野晶子のすごさと面白さはどこにあるのか.晶子は『源氏物語』の現代語訳や社会評論など,多方面に才能を開花させたが,何より詩歌こそが「生活の全的表現」であった.実作者ならではの視点からその歌と生涯を読み,「詩と真実」に迫る.
日本の古典文学は,中国の詩文から新しい表現と思想をどのように得てきたか,また得たものをいかに我が身と心に合わせて変えてきたか.その受容と変容のさまをたどることによって,「からごころ」を受けとめる主体としてあった日本語と日本文学の伝統を明らかにする.『歌と詩のあいだ』に続く著者畢生の和漢比較文学論考.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で
著名な古典文学作品には、この世のものではない超常的な存在、怨霊や鬼、妖怪が登場します。本書は怪異研究家の朝里樹先生と『源氏物語』『今昔物語集』から江戸の読本まで、数ある文学作品にひそむ怪しいものたちの影を追う一冊。
日本神話に潜む“リアル”を、自然科学と論理の視点から読み解く。 本書は、著者が長年にわたり考察してきた古代史物語のダイジェスト版。 日本書紀・古事記・魏志倭人伝をもとに、北極星の高度や稲の遺伝子解析など、客観的データを手がかりに神話の真相を探る。 弥生人=徐福集団、そして彼らこそがイザナギ・イザナミであった――。 大胆かつ論理的な仮説が、神話と史実の境界を揺さぶる一冊。
人気シリーズ「乙女の本棚」第54弾は、文豪・夢野久作×イラストレーター・寿なし子のコラボレーション!小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。未亡人の美しさが見る見る年月を逆行し始めたのは、その頃からの事であった。新聞記者の「私」は、奇妙な煙突のある家に住む未亡人を追っていた。しかし彼女の秘密は、想像を遥かに超えるものであった......。夢野久作の名作が、想像力を掻き立
話題の文芸新シリーズ[First Archives]第2回配本。叔父が残した唯一の遺品は、軽くて手ざわりのよい白い皿だった。非正規労働で暮らす男はやがてその力に気づく。購入したモノの代金を返す皿が、男の部屋と人生を変容させていく表題作「キャッシュとディッシュ」。書籍取次センターで働く男は、春になったら絵の学校へ行くことを支えに冬を越えてゆく。単純労働、屋上の陽光、オートバイ、巨きな女。流れていくコ
人類の一面は確かに動物的たるをまぬがれざるなり――外遊前の荷風が,道徳や正義を掲げつつも情欲や権力欲に揺れる人間の本性と社会の裏面を描き出す.初対面の森鴎外から「地獄の花はすでに読みたり」と励まされ,創作欲を高めた荷風の出世作.同時期に執筆された鮮やかな短篇「闇の叫び」も併収.解説=中島国彦
戦後生まれで初の芥川賞作家となった中上健次(一九四六―九二).「戦後」と「現代」の狭間を生きた中上は,高度経済成長のもとで(再)開発によって失われゆく路地を執拗に描き続けた.その作品群は変革とレジスタンスへのたゆまぬ意志で満ち溢れている.類まれな想像力で仮設された虚構の時空への,最良の道案内.
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