徳島の人形師・天狗屋久吉への聞き書きから生まれた表題作、北原武夫との破局を凝視した「刺す」、東郷青児との愛憎の記憶を刻む「別れも愉し」「未練」。宇野千代が実人生の恋と別れを見つめた、聞き書きと私小説、4つの短中編を収録。
55歳の一樹は、体の不調を抱えながらフルコンタクト空手に打ち込む日々。ある日、孤独な中学生の甥・拓磨を引き取ることに。かつての自分のようにいじめの傷を抱える拓磨と、一樹は空手を通じて魂を共鳴させていく。宮古訛りで家計を支える妻・せっちゃんの深い愛に包まれ、ぎこちなくも本当の家族になっていく3人。苦い現実に直面しても前を向く、爽快なカタルシスに満ちた感動作!
「未人間」──それは、まだ人間になりきれていない者への呼び名だった。でかい声、でかい体、でかい好奇心。勉強嫌いの少年は、中学受験に向き合いながら、人との出会いを通して少しずつ世界を知っていく。そして彼のまっすぐな言葉や行動は、いつしか周囲の大人たちの心までも変えていく。青森の私塾を舞台に、少年と教師、それぞれの成長を描く温かな物語。
11歳の夏、山間の村を夏季合宿で訪れたトモは、まばゆい存在感を放つ少女に出会い、惹かれていくが……(「優しくない友達」)。絶交してしまった親友の結婚式。美波は思いがけず同行することに……(「通り雨」)。ほか全5篇を収録。
平凡な高校生活を望む一駆の日常は、変態的ジャーナリスト志望の幼馴染・柚遊に巻き込まれ一変する。街の超常事件を追う二人の前に現れたのは、未来から来たデバネズミの王子様!? この出会いが、一駆が封印した「ヒーローとしての過去」を呼び覚ましていく。絶望に沈んだ世界をスクープの力で救う、ドタバタの先に待ち受ける切なくも熱い救済の物語!
なぜ誰も、止められなかったのか。それは過去のこと、なのか。1933年、とうとうヒトラー内閣が発足する。半年あまりで一党独裁を実現し、ドイツを国際連盟からも脱退させたヒトラーは、オーストリア、チェコスロヴァキアと次々に侵略していく――。
たかが遊び、されど遊び。遊びにも仕事や勉強と同じように、やる気がなにより大切だと気がついた。それにはまず、遊びの表面に溜まった埃をポンポンと叩いて払い落とし、夢中にさせるような面白味で中身を満たすことだ。遊びを楽しむのはそれからだ。そう、いくつになっても、本気で馬鹿やってられるのが勝ちなんだぜ。
「周りがおかしいのか、自分がおかしいのか、時々分からなくなる」と考え込むことがある。その根本的な問題はどこにあるのだろうか? さまざまな思惑の壁にぶつかり、理不尽さを超え、それでも自分を貫いた著者が体験した出来事をもとに、組織変革を問うドキュメンタリー小説。同じように悩む会社員と、これから社会人になるあなたへ、自分という〈異邦人〉を大切に!とエールを送る。
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