名門の夫を望めない孤児の私が、王子様に恋してしまうなんて――。亡き母の出自を知るために、三つ子姉妹はロンドンへ向かっていた。道中、宿で次女イゾベルが中庭を散歩していると、金髪の男性が現れた。「おお、黄金のアフロディーテよ!」芝居がかったしぐさで一礼する。酔っているらしい。イゾベルは唇を引き結んだ。「通してください」「キスと引きかえでどうだ? ぼくはプリンスだ」質素な服のせいで、メイドだと思われたの
不自由や病を乗り越えた娘に、愛の壁が――感涙必至のシンデレラ・アンソロジー!■脚が不自由だったヒロインと、白血病を患っていたヒロインが主人公のドラマティックなシンデレラストーリー2編を収録。人生の試練を乗り越えた先には、愛の試練が待ち受けていました。ヒロインの苦労を知る前と知った後のヒーローたちの変化にご注目ください。
19世紀、倫敦(ロンドン)の貧民街。背徳の伯爵は、無垢な天使に心奪われて――。罪深いほど官能的な、至高の愛の物語。背徳の街ロンドンで悪名を轟かせる伯爵マシュー。放蕩の限りを尽くしながらも、女と愛に絶望していた彼を変えたのは、看護師のジェインだった。暴漢に襲われ目を負傷した彼の身も心も癒してくれた天使の声――その面差しを一目見たいと再会の約束を取りつけるも、現れたのは地味で愛想のない赤毛のレディ。驚
“あなたみたいな家の子なんて”不当に格下扱いされた壁の花の物語。放蕩伯爵デベン卿、30歳。いよいよ、跡継ぎが必要になってきた。久々に舞踏会へ足を運んで妻にふさわしい相手を見つけようとしたが、蜜に群がる蜂のように玉の輿狙いの令嬢ばかりが寄ってくる。うんざりした彼が大広間からテラスに逃げだしたところ、妖精のような娘、ヘンリエッタと出逢った。田舎から出てきたばかりの彼女はロンドン社交界から冷遇され、テラ
聖なる夜が結ぶ、貴族とシンデレラの恋。3話を集めた珠玉のクリスマス短編集!■大スター作家アニー・バロウズをはじめ、好感度の高いヒロインを描いて人気の作家陣がお贈りする、冬の季節にもってこいの心温まるリージェンシー・クリスマス短編集。恋にうっとりしたり、恥じらって頬を染めたりするかわいらしいシンデレラたちにご注目を!
マデリンは懐古主義者の父が生前に計画したとおり伯爵ジャックの花嫁となった。ハンサムな夫に見合う妻になろうと、古風な装いを捨て、流行のドレスで着飾ると――。
一族企業のCEOで従姉の婚約者セオに呼び出されたベッカ。意識不明の従姉が愛人に株を譲るとした文書を取り戻すため、従姉になりすますよう彼に迫られる。
灼熱の国ジザーンの王子で世界的神経外科医のファリードは、父王に結婚を反対され事故死した弟の婚約者と赤ん坊を捜していた。だが、押しかけてくるのは財産目当ての偽物ばかり。そんな中、4年前ひと目で惹かれたグウェンが赤ん坊を連れ、訪ねてきた。彼女に婚約者がいたから諦めるほかなかったのに、婚約はあのあとすぐ破棄し、誰とも結婚していないという。そして、精子バンクを利用して授かった赤ん坊の先天性の病気をファリー
超能力をもつデボラは、世間から疎まれ、山奥でひっそりと暮らしている。ある日、飛行機の墜落現場で幼い子供と女性が助けを呼ぶのを感じ、意を決して吹雪の山へと向かった──ふたりに命の危険が迫っていることを予知して。そこで彼女は、幼い子供の家族である青い瞳の屈強な男マイクに出会う。マイクはデボラの能力への不信感を隠そうともせず、魔女でも見るようににらみつけてくる。だが、マイクの手がふれた瞬間、デボラは近い
何度目かの手術が成功し、ついにデヴォンは歩けるようになった。そんな喜びも束の間、彼女は恐ろしい事実を知る。莫大な手術費用を捻出するため、父が会社の金を横領していたのだ。解雇された父を救おうと、デヴォンは社長のグラントに懇願した。「わたしのために罪を犯した父を、どうか告訴しないでください」脚が不自由だったと知らないグラントは手術のことなど信じず、デヴォンを贅沢好きの放蕩娘と決めつけると、屈辱的な申し
シドニーで開かれた華やかな結婚披露パーティで、キャリーは孤独を噛みしめながら闇に沈むバルコニーに出た。花婿は、6年もつき合ったあげく別れた元恋人なのだ。バルコニーには先客がいた。謎めいた緑の瞳の持ち主。名前はニック。寂しさを埋めるように、キャリーはニックに誘われるまま踊り、生まれて初めて理性を捨てて、彼と熱い一夜をともにした。しかし翌朝、彼の名刺を見てフルネームを知り、愕然とする。ニックは元恋人を
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