誤解を招いたとしたら申し訳ない 政治の言葉/言葉の政治

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そんな言い訳通用しません!「そんなつもりはなかった」という言い逃れ、「誤解を招いたとしたら申し訳ない」「心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます」という謝罪もどき、「広く募ってはいたが募集はしていない」のような言葉の意味を捻じ曲げる試み、「選挙が盗まれた!」「フェイクニュース!」という挙証なき放言、「うちでネットフリックスでも見ない?」などの言外の意味や隠語による駆け引き、「差別するつもりはないんだけど…」「これはオフレコだけど…」「小説家のSFと考えてください」と予防線を張ったうえであからさまな差別発言をする〈イチジクの葉〉……言葉と責任の関係をあやふやにしようとする企みは、事例に事欠くことがない。こうした発言の何が問題なのか、言葉と責任の関係はどうなっているのか、そしてそれらの発言が図らずも明るみに出す言葉とコミュニケーションをめぐるある真理の裏面とは何であるのか――。言葉が溢れ、さまよい、傷つける時代に、気鋭の言語哲学者がデザインする、本当に豊かなコミュニケーションのかたち。[目次]はじめに第一章 「そんなつもりはなかった」第二章 言質を与える――言行一致の責任第三章 意図しない表の意味・ほのめかされる裏の意味第四章 なぜ言わなくても伝わるのか――グライスの語用論第五章 なぜ思いもよらないことが伝わってしまうのか――誤解と文脈第六章 誤解じゃないって本当にわかるんですか?――知識と意味の否認可能性第七章 「いいね」と「そんなつもりはなかった」第八章 多様化する意味の否認可能性第九章 犬笛とイチジクの葉第十章 揺らぐ表と裏の境界線第十一章 誤解だけど誤解じゃない――聞き手の意味第十二章 言葉の意味を捻じ曲げる第十三章 意味の遊びと意味の交渉第十四章 「誤解を招いたとしたら申し訳ない」おわりに注文献表あとがき
- 著者
- 出版社 講談社
- ジャンル
- レーベル 講談社選書メチエ
- シリーズ 誤解を招いたとしたら申し訳ない 政治の言葉/言葉の政治
- 電子版配信開始日 2025/02/13
- ファイルサイズ 1.34 MB