無実は愛を救うか?すべてが幻なら、私は泡のように消えるしかない幸福は泡のように消え去る。夏子は絶望感に包まれていた。伊豆へ静養旅行に向かった筈の父が、茨城県大洗海岸で縊死。夫が容疑者に。勾留期限はクリスマス・イブの午前零時。残されたのは僅か三日。夫の無実を証明すべく奔走する夏子の前に、父の黒い過去が次々浮かび上がる。裏切りと愛に引き裂かれた女が聖夜に見たものは?アイリッシュ『幻の女』に挑むタイムリミットサスペンス。解説 有栖川有栖イラスト ONIKU kuitai〈目次〉Introduction 有栖川有栖泡の女Closing 有栖川有栖