この世の喜びよ
井戸川射子
思い出すことは、世界に出会い直すこと。最初の小説集『ここはとても速い川』が、キノベス!2022年10位、野間文芸新人…
荒地の家族
佐藤厚志
元の生活に戻りたいと人が言う時の「元」とはいつの時点か——。40歳の植木職人・坂井祐治は、あの災厄の二年後に妻を病気…
地図と拳
小川哲
【第168回直木賞候補作】【第13回山田風太郎賞受賞作!】「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」日本からの密偵…
しろがねの葉
千早茜
戦国末期、シルバーラッシュに沸く石見銀山。天才山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、銀山の知識と未知の鉱脈のありかを授け…
ジャクソンひとり
安堂ホセ
着ていたTシャツに隠されたコードから過激な動画が流出し、職場で嫌疑をかけられたジャクソンは3人の男に出会う。痛快な知…
開墾地
グレゴリー・ケズナジャット
何かを追いかけているのか、それとも何かから逃げているのか。父のルーツの言葉、母語の檻、未知なる日本語父と息子、故郷へ…
グレイスレス
鈴木涼美
デビュー小説『ギフテッド』に続き、芥川賞候補に選ばれた鈴木涼美の第二作。 主人公は、アダルトビデオ業界で化粧師(メイ…
光のとこにいてね
一穂ミチ
『スモールワールズ』を超える、感動の最高傑作 たった1人の、運命に出会った 古びた団地の片隅で、彼女と出会った。彼女…
クロコダイル・ティアーズ
雫井脩介
美しい妻は、夫の殺害を依頼したのか。家族の間に疑心暗鬼が広がって—— 夫を殺した犯人は、かつての恋人だった。この男が…
汝、星のごとく
凪良ゆう
その愛は、あまりにも切ない。正しさに縛られ、愛に呪われ、それでもわたしたちは生きていく。本屋大賞受賞作『流浪の月』著…
おいしいごはんが食べられますように
高瀬隼子
第167回芥川賞受賞作。「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」心をざわつかせる、仕事+食べもの+…
ブラックボックス
砂川文次
第166回芥川賞受賞作!ずっと遠くに行きたかった。今も行きたいと思っている。自分の中の怒りの暴発を、なぜ止められない…
貝に続く場所にて
石沢麻依
デビュー作にして、第165回芥川賞受賞作!コロナ禍が影を落とす異国の街に、9年前の光景が重なり合う。静謐な祈りをこめ…
彼岸花が咲く島
李琴峰
その島では〈ニホン語〉と〈女語〉が話されていた 記憶を失くした少女が流れ着いたのは、ノロが統治し、男女が違う言葉を学…
推し、燃ゆ
宇佐見りん
【第164回芥川賞受賞作】逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を“解釈”することに心血を注ぐあか…
首里の馬
高山羽根子
問読者(トイヨミ)——それが未名子の仕事だ。沖縄の古びた郷土資料館で資料整理を手伝う傍ら、世界の果ての孤独な業務従事…
破局
遠野遥
充実したキャンパスライフ、堅実な将来設計、そして新たな恋――。肉体も人生も、潔癖なまでに鍛え上げた私に、やがて訪れた…
背高泡立草
古川真人
【第162回芥川賞受賞作】草は刈らねばならない。そこに埋もれているのは、納屋だけではないから。大村奈美は、母の実家・…
むらさきのスカートの女
今村夏子
「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同…
ニムロッド
上田岳弘
仮想通貨をネット空間で「採掘」する僕・中本哲史。 中絶と離婚のトラウマを抱えた外資系証券会社勤務の恋人・田久保紀子。…
夜に星を放つ
窪美澄
かけがえのない人間関係を失い傷ついた者たちが、再び誰かと心を通わせることができるのかを問いかける短編集。 コロナ禍の…
塞王の楯
今村翔吾
越前・一乗谷城は織田信長に落とされた。幼き匡介(きょうすけ)はその際に父母と妹を喪い、逃げる途中に石垣職人の源斎(げ…
黒牢城
米澤穂信
本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄され…
テスカトリポカ
佐藤究
メキシコのカルテルに君臨した麻薬密売人のバルミロ・カサソラは、対立組織との抗争の果てにメキシコから逃走し、潜伏先のジ…
星落ちて、なお
澤田瞳子
鬼才・河鍋暁斎を父に持った娘・暁翠の数奇な人生とは——。 父の影に翻弄され、激動の時代を生き抜いた女絵師の一代記。 …
心淋し川
西條奈加
【第164回 直木賞受賞作】「誰の心にも淀みはある。でも、それが人ってもんでね」江戸、千駄木町の一角は心町(うらまち…
少年と犬
馳星周
傷つき、悩み、惑う人びとに寄り添っていたのは、一匹の犬だった――。犬を愛するすべての人に捧げる感涙作!2011年秋、…
熱源
川越宗一
樺太(サハリン)で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフ。開拓使たちに故郷を奪われ、集団移住を強いられたのち、天然痘やコレラの…
渦 妹背山婦女庭訓 魂結び
大島真寿美
江戸時代の大坂・道頓堀。穂積成章は父から近松門左衛門の硯をもらい、浄瑠璃作者・近松半二として歩みだす。だが弟弟子には…
宝島
真藤順丈
しのびこんだ米軍基地で突然の銃撃。混乱の中、故郷(シマ)いちばんの英雄が消えた。英雄の帰還を待ち望みながら沖縄(ふる…