士族の橘家で女中として働いており、父が残した借金を奉公しながら返済している。倹約家。
橘家の次男として生まれ、本家の伯父の養子となり、北海道へ渡る。進学のため、六年ぶりに東京へ戻る。
大正10年、東京市――。女中としてお屋敷で働く24歳のふきは、帝国第一高校進学のために帰京した橘家の子息・勇吾と再会。婚約が破談となっていたふきは、「嫁探し」を命じられているという勇吾の求婚を受けてしまう。結婚に親の許しが必要だった時代、健気な女中とエリート学生の身分差・年の差新婚生活が始まる。
2025/5/21(水)10:00~5/31(土)23:59
『大正學生愛妻家』©粥川すず/ 講談社